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仕事が早い職人は何が違う?塗装現場で身につく段取り力

執筆者 | 2026年10月2日 | 全てのコラム, 職人向けコラム

塗装の現場で働いていると、同じ作業をしていても「仕事が早い職人」がいます。

動きが特別に速いわけでも、急いで作業しているわけでもありません。

それなのに、気がつけば仕事がどんどん進んでいる。

そんな職人には、ある共通点があります。

それが、「段取り力」です。

仕事が早い職人ほど、目の前の作業だけではなく、その先まで考えて動いています。

仕事の速さは、手を動かす速さだけではない

職人になりたての頃は、どうしても「早く塗れる人=仕事ができる人」と考えがちです。

しかし、本当に仕事が早い職人は違います。

現場に入ったときから、

「今日はどこまで進めるのか」
「何から始めれば効率がいいのか」
「次に必要になる材料や道具は何か」

ということを考えています。

作業を始めてから考えるのではなく、始める前にある程度の流れが頭の中にできている。

だから無駄な動きが少なくなります。

準備ができていると、現場は止まらない

塗装工事には、さまざまな道具や材料を使います。

作業を始めてから、

「あの道具がない」

「材料を持ってきていない」

となれば、そのたびに作業が止まってしまいます。

一回なら数分でも、それが一日に何度も重なれば大きな時間になります。

仕事が早い職人は、これから行う作業を考え、必要なものを先に準備します。

良い段取りとは、作業を止めないための準備でもあるのです。

次の工程を考えながら仕事をする

塗装工事には順番があります。

下地処理をして、養生をして、下塗り、中塗り、上塗りへと進んでいく。

さらに現場によっては、他の職種との作業の兼ね合いもあります。

今やっている仕事だけを見るのではなく、

「これが終わったら次は何をするのか」

「今のうちに何を準備しておけばいいのか」

と考える。

この一つ先を見る習慣が、仕事のスピードを大きく変えていきます。

周りを見ることも段取りの一つ

現場は一人だけで動いているわけではありません。

同じ班の仲間もいれば、他業種の職人が作業していることもあります。

自分だけが早く進んでも、周囲との連携が取れていなければ、結果的に現場が止まってしまうことがあります。

仲間がどこまで進んでいるのか。

次に誰がどこを作業するのか。

周囲を見ながら、自分の動きを考える。

自分の仕事だけではなく、現場全体を見る力も段取り力の一つです。

「早い」と「雑」はまったく違う

仕事を早く終わらせようとして、必要な工程を省いたり、確認をしなかったりしてはいけません。

職人の仕事で最も大切なのは、品質です。

本当に仕事が早い職人は、雑に作業するから早いのではありません。

無駄な動きを減らし、手戻りをなくし、効率の良い順番で仕事を進める。

だから、品質を守りながら仕事を早く進めることができます。

丁寧さとスピードは、決して反対のものではありません。

段取り力は、経験とともに身についていく

最初から段取りよく仕事ができる人は、ほとんどいません。

先輩の動きを見たり、自分で失敗したりしながら、

「先にこれを準備しておけばよかった」

「この順番でやった方が早かった」

という経験を積んでいきます。

その経験が少しずつ自分の中に蓄積され、やがて考えなくても自然に動けるようになっていきます。

だから新人のうちは、作業方法だけではなく、先輩が何を考えて、どの順番で動いているのかを見ることも大切です。

段取り力は、職人として大きな武器になる

段取りができるようになると、自分の仕事だけでなく、現場全体の流れが見えるようになってきます。

そして経験を積めば、後輩に指示を出したり、一つの現場を任されたりする立場へと成長していきます。

塗装職人として身につくのは、塗る技術だけではありません。

先を読む力。
準備する力。
周囲を見る力。
人と連携する力。

こうした力も、現場で経験を積むことで身についていきます。

富士塗工では、ただ作業が速いだけではなく、品質を大切にしながら、周囲を見て段取りよく仕事ができる職人を目指してほしいと考えています。

仕事が早い職人は、急いでいるのではありません。

現場をよく見て、一つ先を考え、準備している。

その毎日の積み重ねが、やがて「仕事を任せられる職人」へとつながっていきます。